認知症は脳の働きが悪くなることによって発症し、ものごとの段取りを立てることが困難になります。
そのために計画的に買い物ができなかったり、料理をすることも難しくなってしまうのです。
また、時間や季節感の感覚が薄れ、気候に合った服装を選ぶことができなくなったり、現在の年月日や時刻が分からなくなることもあります。
思ったことをうまく伝えられなかったり、自制心がきかないために怒りっぽくなるのも認知症の症状です。
また認知症の中にはパーキンソン病のような症状が出ることもあり、手足が思うように動かなった場合、歩行障害や転倒の恐れもあるため注意が必要です。
認知症の介護で大切なことは、気持ちに寄り添うことです。
例えば認知症の人は徘徊することがありますが、これは子ども時代に住んだ家に帰ろうとしていたり、本人には目的や理由があって起こることです。
否定せずに話を合わせて、少し話を逸らしたりしましょう。
記憶力の低下により、食べたことを忘れてしまうのもよくあることです。
このような場合でも否定をせず、一回の食事量を減らして数回食事をとるなどの対応をすると良いでしょう。
時間や場所の認識ができなくなったり、判断力が低下してしまうために気候に合った服装を選ぶことができないような場合にも、無理やり着替えさせるのではなく、アドバイスなどをして自然に服装を選んであげましょう。
認知症の人の起こす行動には、脳の低下のために起こっているという原因と理由があります。
そのことを考慮し、本人の理解できる言葉で説明し、寄り添うことが大切です。